−制作記−
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バレンタインデストロイヤーを聴く (for Real Player Streaming / 10分35秒 / 1,157KB)
ある日のこと…
2月に入って間もなく、元会長、大槻孝弘のところに学生部経由で電話が来た。
(なぜ学生部が、今の会長でなくもと会長に連絡したかは謎)
相手は、STVラジオの局次長(知る人ぞしる「日高晤郎ショー」のプロデューサー)であった。
「うちの土曜深夜の番組が突然打ちきりになって、3月まで各校持ち回りで番組を制作してもらおうと思っているんだけど、
君たちのサークルはどんな活動をしているんだい?」
そこで、大槻はラジオドラマを作っていると答えると、
「じゃぁ、それ聞かせてくれるかな? あした君たちの部室に取りに行かせるから。」
と、やりたいorやりたくないという意志とは無関係に、電話を切られてしまった。
大槻は、「うーん、さすがはラジオ局の人だけあって、持って行き方がうまいな。」と一本とられたようだった。
早速この話を、今の代の制作部長の安斎隆史(HBCでバイトをしている)らに話すと、やる気満々だった。
「2/14って、とても良い日じゃありません? おれ、面白いこと思いつきましたから、やります!」
次の日、部室に女性の方が見えてラジオドラマのDATテープを渡し、やりたい意志を伝えた。
安斎は、技術にSTVラジオで技術バイトをしている長野直幸、
パーソナリティーに関みゆきを起用するために、連絡を取り二人とも了解した。
放送コードギリギリ
スタジオブースでの安斎隆史↓
その後、安斎は2月9日頃、STVラジオの局次長に電話で詳しい話を聞いた。
「大学生らしく、放送コードギリギリのを期待してるから。」
局次長の期待に応えるべく、ギリギリのラインを安斎は打ち出した。
それが、「バレンタインデストロイヤー」だった。
コンセプトは、うかれムードのバレンタインの中、落ち込んでいるヤツもいるはずだから、
そんなヤツをもっと落ち込ませてやろう。というものだった。
局次長も、この案には乗り気だったらしい。しかし、突然の不幸が本当におそった。
敗因はえりも
2月11日水曜日、企画書を見てもらおうと、安斎はSTVラジオに電話した、しかし、局次長は午前中に早退したらしい。
ということは、安斎は2月12日木曜日には収録をしないだろうと思い、
深夜から、今の会長、原井浩次とえりもにドライブに行ってしまったのだった。もちろん、ネタ集めもしていない。
2月12日木曜日の昼、えりもから帰ってきてSTVに電話をしたところ、なんと局次長のお宅で不幸があったらしく、
局次長は出勤していないとのこと。しかも、僕らが番組制作をする話は局次長以外にだれも知らなかった!
安斎は事の次第を詳しく伝えると、
「あ、それなら今日やりなさい。午後6時30分からスタジオとっておくから。」
時間はもう午後2時をとっくに過ぎていた…。
このときの安斎のコメントはこちら
風邪が襲う
安斎のショックをよそに、技術を担当した長野とパーソナリティーの関は、風邪をひいていた。
長野はリンパ腺をやられ、関はインフルエンザにかかってしまった。
安斎は二人に電話をし、長野は何とか来ることがわかったが、関はさすがにしゃべれない。
仕方ないので、安斎本人がパーソナリティをする決意をした。それと同時に、ネタ集めにかけずり回った。
放送に耐えうるものを
安斎は午後6時、会長の原井(原井もSTVラジオの技術バイト)とSTVに入った。
担当は局次長に代わって、ラジオ制作の部長になった。その部長の最初の一言は、
「放送に耐えうるものを作ってくれよ!」
だった。たった3時間程度で作ったネタを持ってきてそんなことをのっけから言われたら、
相当のプレッシャーだ! しかも、部長はことあるごとに、その言葉を発していた。
そして、午後6時30分に長野も到着し、我々3人はSTVラジオ第3スタジオに向かった。
勝手が違う…
卓に向かう長野と後ろでだれる原井↓
第3スタジオはそれまで「KANのアタックヤング」を収録していて、
我々はKANさんと入れ違いでスタジオ入りした。
安斎はCDやMDの素材チェックに入った。
長野は録音用のオープンテープをデッキにかけていたが、そこでも問題が発生した。
オープンデッキのカウンタがリセットできない!
安斎(HBC)も長野(STV)も、放送局でバイトをしているが、いつも使っているオープンデッキはDENON製、
しかし、第3スタジオのデッキはOTARI製で、DENONとは勝手が違うのだ!
カウンターがリセットできないということは、ラップがはかれない。
例えば、今回は26分で作ってくれといわれているが、作っている途中で今何分まで収録したか、とか、
後何分残っているか、というのがわからなくなるのである。さぁ、困った。
と丁度その時、
「長野君、スタジオの使い方大丈夫か?」
と、天の声。いつも長野がお世話になっている技術部長が帰り際に顔を出してくれたのだ。
これ幸いと聞いてみると、実は技術部長もリセットの仕方はわからなかった…。で、説明書を取りに行った。
説明書を取りに行ってもらっている最中、長野はなにげなくClearボタンとTimeボタンを同時に押してみた。
すると、どうでしょう。さっきまでウンともスンとも言わなかったカウンターが0.00.00になったではありませんか。
部長すいません。と思いながら、作業は進んでいくのでした。
これもえりものせいか?
収録は順調に進んだように見えた。しかし、ハプニングはまだまだ続く…。
聞いていただいておわかりと思いますが、山崎まさよしの「One more time, One more chance...」の後、
3つ目のエピソードを紹介する。この時、曲は3分20秒でフェードして語りに入る。
ということは、3つ目のエピソードでNGを出すと、曲頭から取り直しになるのだ。
そんな重要なところで、安斎は4回もNGを出してしまった!
一緒にいて収録を見てくれた制作の大島さん。本当にご迷惑をおかけしました。
予定終了時間の午後8時30分に終わると思えたが、30分もオーバーして収録を終えた。
収録を終えた後の3人
(後ろのオープンテープは収録したテープをチェック中のもの)